プリンター 2018 5 27
今から20年ほど前に、
パソコン・ブームというものがありました。
本屋やコンビニエンスストアには、
パソコン雑誌があふれていました。
私の愛読誌は、「週刊 Asahi パソコン」でした。
当時は、パソコン・ブームであると同時に、
プリンター・ブームでもありました。
個人向けのインクジェットプリンターの新製品が、
次々と発売され、
いかに写真をきれいに印刷するかについて、
よく「誌上対決」がありました。
当時のプリンターは、
価格が5万円というのは、普通でした。
もっと高いものまでありました。
ところが、最近は、
高性能なプリンターでも、価格が非常に安いのです。
その代わり、インク代が高いのです。
「プリンターを安く買った」と思っても、
インク代が高いので、頻繁に印刷すると、
あっという間に、
インク代がプリンターの本体価格を超えてしまうのです。
メーカーとしては、本体価格を安くして、
インク代で利益を確保するという戦略です。
プリンターは故障が少なく、長期間使うものなので、
この戦略は、メーカーの勝ちとなります。
ところで、ステルス戦闘機のF-35について、
「国内組み立て」では割高になるので、
完成品をアメリカから輸入したほうが安いという意見がありますが、
アメリカも、「プリンター商法」なので、
長い目で見れば、「国内組み立て」のほうが安いです。
次に、次期戦闘機の「F3」については、
国内の生産基盤を維持するために、
国内開発・国産にすべきであるという意見が多いですが、
現代の戦闘機の開発費用は、巨額ですので、
注文数が200機程度では、巨額の開発費に負けてしまいます。
もし、国産にするならば、開発する前に、
産油国から200機、アメリカから200機、欧州から200機という具合に、
事前に注文を取っておいてから、開発すべきです。
F3を500機も作れば、元が取れるかもしれません。
これは、三菱ジェット「MRJ」と同じような方式です。
しかしながら、三菱は、
「MRJ」の開発と生産に集中したいでしょうから、
次期戦闘機は、国際共同開発となるかもしれませんが、
これも、参加国をたくさん集める必要があります。
開発費用を各国で分担するからです。
そのほかに、F-15の老朽化、F2の耐用年数などを考えると、
時間的余裕がないので、アメリカに協力を求めて、
「F-22」の改良版を作っていくという方法があるかもしれません。